MUKURO
English / 日本語
39.5×39.5×29.7cm, SOUND+MIXED MEDIA, 2017.
Exhibited at ROHM Theater Kyoto, Japan
2017/7/10 - 2017/7/11
4つの髑髏が四方を向き、それぞれの髑髏にスピーカーユニットが搭載された音響彫刻作品。
ハワイ大学マノア校と東ミシガン大学の言語学者による共同研究において、21世紀の終わりまでに世界中に存在する言語の半分が失われると予想されている。言語の消失は、少数民族の文化や風俗、そこに語り継がれてきた物語や民謡の消失も意味している。
今、どの大都市にもファストファッションやファストフードの店舗が並び、同じ品質の商品を享受できる環境が整う一方で、それはレガシーの急速な消失に直結している。
アイヌ音楽や琉球音楽、平安時代に京都で隆盛を極めた雅楽など、ときに祭りを盛り上げ、ときに死者を弔ってきた音楽たちは、21世紀の終わりにその輪郭を留めているのだろうか。
『MUKURO』は、東西南北で、いにしえの時代から歌い継がれてきた音階や言語を、髑髏たちが歌い奏でる。
しかし”グローバル化した文化”によって、それらは掻き消され、画一化されていく。
近い未来に起こりうる悲惨な”民謡・言語の消失する瞬間”を繰り返し訴えている。